スペインのテニス環境。世界中に認知された高い水準のテニス環境。競争が激しくなり、さらなる進化が問われる場所!!


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スペインのテニス環境を現地で調査

スペインのテニス環境まとめです。ここ15年で日本での知名度もかなり上昇したスペイン。ラファエル・ナダルというスーパースターのおかげが大きいです。私が15年前にバルセロナに1年テニス留学すると決まった時は、全ての人が「なんでスペインなん?アメリカとかオーストラリアじゃないん?」というリアクションでした。それくらいスペイン=テニスという感じではありませんでした。その後、ナダルを筆頭に世界トップ100に常時10人以上送りこむという結果を残し出してからはかなりメジャーになりました。

日本との世界ランカー比較

まず始めにスペイン国籍のテニス選手の状況から。()内は日本人のデータ。2016年10月3日現在のデータです。

男子世界ランク100位内 11人(4人)
男子世界ランク最高位 4位(5位)
男子世界ランカー 102人(68人)

女子世界ランク100位内 3人(4人)
女子世界ランク最高位 4位(31位)
女子世界ランカー 41人(66人)

ジュニア男子世界ランク100位内 3人(5人)
ジュニア男子世界ランク最高位 13位(5位)
ジュニア男子世界ランカー 44人(78人)

ジュニア女子世界ランク100位内 2人(5人)
ジュニア女子世界ランク最高位 22位(16位)
ジュニア女子世界ランカー 32人(105人)

日本とのGDP比較(2015年)

名目GDP 14位 (3位)
一人当たりのGDP 31位 (23位)
()内は日本

テニスコート紹介

バルセロナにはたくさんのテニスアカデミーがあります。今現在も新規に立ち上げているアカデミーがあり、マイアミ同様にテニスアカデミーが集まる場所になっています。競争が激しくなるのは良いことだと思います。

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こちらはアリカンテのアカデミーです。他にもバレンシアやマドリード、マラガにも良いアカデミーがあります。

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こちらはマヨルカ島です。このアカデミーの他にもたくさんアカデミーがあり、最近ではラファエル・ナダルアカデミーもオープンしました。

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各アカデミーとも少人数制のレッスンで、ベーシックなスペインドリルから応用編のラリー練習まで、しっかりとした練習ができます。大規模なアカデミーから中規模・小規模まで様々な練習環境があります。大きなところは大きなところの良さがありますし、小さいところは小さいながらの良さがあります。そしてそれぞれに弱点もあります。スペインブランドがある程度認知されて、様々アカデミーが誕生し、現在は過渡期にあると思います。各クラブの良さを出して、良い競争をしてほしいと思います。

物価&生活のコストが安い

スーパーの食材など物価はそれほど高くありません。ですが外食はそれなりに高いです。そしてこれは物価+住んでいる人たちの気質が原因ですが、物事を楽しむためのコストがとても安いです。お金をかけずに楽しむことができる環境・雰囲気があります。例えるなら、休みの日は歩いてビーチまで行って本を読む、それだけ。でもそれだけで十分満足できます。バスや地下鉄の充実していて、回数券を使うと時間内なら乗り継ぎもタダなので、1ユーロくらいでどこへでも行けます。

テニスアカデミーがたくさんある。

大中小、様々な選手育成専門のテニスアカデミーが各所にあります。バルセロナを始めとして、マドリード、バレンシア、アリカンテ、マラガなど各都市にあります。今年からマヨルカにもナダルアカデミーができて注目を集めています。宿泊施設が充実しているのも、留学生を受け入れる態勢が整っている証拠です。キッチン付きのアパートメントを借りることができます。

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アカデミーの値段

各アカデミーとも環境の良さから人が集まり、レッスンフィーが年々高くなっています。現在でも15年前の1.5倍〜1.7倍くらいの印象です。レッスンフィーはそれほど高くなくても、宿泊施設がないアカデミーは別途費用がかさみ、結局同じくらいの値段になったりします。

大会の充実

ジュニアITFは年間6大会ですが、ほとんどがG2とG1。テニスヨーロッパETAは17大会あります。その他、ローカルトーナメントも充実していますので、希望があれば毎週のように大会に参加することができます。ヨーロッパやアメリカからの留学生が多いのでローカルトーナメントも国境を越えた競い合いになります。

今後に対する不安

一気にテニス大国にのし上がったイメージですが、ナダルらの世代が抜けると少しパワーダウンしそうです。今現在トップ100にいる選手は30歳前後の選手がほとんどです。ジュニアのランキング比較では、すべてにおいて日本が上回ってします。もちろん、ジュニアITFには力を入れていない強いジュニアがたくさんいますから、このデータだけではなんとも言えません。かつて、サンプラス・アガシ・チャンなど世界を席巻したアメリカが元気がなくなったように、スペインも同じ道を辿っていくのか、今後に注目です。

スペインの特徴

①選手育成専門のアカデミーがたくさんある
②ヨーロッパ中から選手が集まる
③年間を通して気候がいい
④生活のコストが安いが、テニス 費用は値上がり中
⑤大会がたくさんある

言うまでもなく、テニス留学といって思いつく国の一つだと思います。錦織選手の影響やこれまでの歴史でアメリカは1番人気だと思いますが、2番目に候補に上がってくる国だと思います。低年齢で必要とされるレッドクレーで練習ができて試合にチャレンジができるのはとても良いことだと思います。英語だけでなくスペイン語(母語話者人口第4位)が学べるのも利点の一つだと思います。

先にも述べましたが、世界中にそのレベルが認知され、練習方法が認知されたスペイン。質の高い環境を作るテニスアカデミーがたくさんあります。世界最高峰の地であるマイアミを追い越せる日が来るのか。アメリカ同様に全盛期の後は停滞期が来る可能性が高いです。留学生はまだまだ来るでしょうから、良い選手を輩出し続けて実績を積み重ねていってほしいです。

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